吃音症こと、どもり症で障害認定を神奈川県知事に求めたら、棄却になりました。
吃音症こと、どもり症で障害認定を求めて、何年も前に申請して却下にはなりましたが、再度申請して、また却下となり、訴えの取り消しを求めたのですが、今度は棄却となりました。
以下、参考までに、決定書の通知内容です。
-----------------------------------------------------------
決定書
異議申立人 相田 愛
上記異議申立人から平成21年1月13日付けで提起のあった神奈川県知事が行った身体障害者手帳交付申請に関する却下処分に対する異議申立てについて、次のとおり決定します。
主文
本件異議申立てを棄却する。
理由
1 事実
本件異議申立ては、異議申立人(以下「申立人」という。)が身体障害者手帳(以下「手帳」という。)の交付申請を行ったところ、その申請を却下されたためこれを不服とし提起されたものである。神奈川県知事は異議申立書並びに手帳の交付事務を行っている神奈川県立総合療育相談センターの関係書類に基づき次の事実を確認した。
(1) 申立人は、平成20年11月21日付けで手帳の新規交付申請をし、平成20年11月25日付けで茅ヶ崎市福祉事務所が収受していること。
(2) 神奈川県立総合療育相談センターが、平成20年度第17回進達分(平成20年12月4日締切)として、平成20年12月4日に受理していること。
(3) 神奈川県知事は、平成20年12月10日に神奈川県社会福祉審議会(以下「審議会」という。)に諮問していること。
(4) 審議会身体障害者福祉専門分科会審査部会の身体障害者診断書・意見書(以下「診断書・意見書」という。)に記載された状況及び所見より、身体障害者福祉法(以下「法」という。)の別表に掲げる障害には該当しないとする意見書に基づき、平成20年12月16日に審議会から、障害の程度が、法に規程する別表に定めるものに該当しない旨の答申を受けていること。
(5) 平成20年12月16日、神奈川県知事は、「診断書・意見書」に記載された内容から法に規定する別表に定めるものに該当しないとして、申立人からの手帳の交付申請について却下の処分を行い、同日付け療相第5117号で、異議申立ての教示のある身体障害者手帳交付申請に係る却下通知書を申立人に送付したこと。
(6) 平成21年1月13日付けで、申立人は原処分を不服とし異議申立てを提起したこと。
2 異議申立ての趣旨及び理由
申立人は、原処分を取り消し、手帳の交付を求めており、その理由として、却下通知書に「身体障害者福祉法に規定する別表に定めるものに該当しません。」とあるが、吃音症は言語障害であることは事実であり、また障害の有無の判定は、神奈川県知事の裁量に委ねられていることから、再度、判定を求めるとしている。
3 判断
本件異議申立てについては、次のとおり判断する。
(1) 手帳の交付に係る根拠法令等について
ア 根拠法令について
手帳については、法、身体障害者福祉法施行令、身体障害者福祉法施行規則(以下「規則」という。)に基づき交付しており、具体の手帳に関する障害程度の認定にあたって、神奈川県身体障害者障害程度認定に関する要綱(以下「要綱」という。)を定め、その基準に基づいて認定を行っている。
イ 法における身体障害者について
法の対象となる身体障害者とは、法第4条により「別表に掲げる身体上の障害がある18歳以上の者であって、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたもの」とされている。
ウ 身体障害の範囲について
身体障害の範囲については、法の別表に規定されており、さらに、規則の別表第5号により、障害部位ごとにその等級が規定されている。
(2) 異議申立てについて
音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害については、法の別表に次のとおり規定されている。
1 音声機能、言語機能又はそしゃく機能の喪失
2音声機能、言語機能又はそしゃく機能の著しい障害で、永続するもの
そして、音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害の等級については、規則の別表第5号に次のとおり規定されている。
・ 3級・・・音声機能、言語機能又はそしゃく機能の喪失
・ 4級・・・音声機能、言語機能又はそしゃく機能の著しい障害
さらに、その等級ごとの音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害の具体的認定基準については、要綱第1条第2項に規定する別表1(以下「県認定基準」という。)に次のとおり規定されている。
・ 「音声機能又は言語機能の喪失」(3級)とは、音声を全く発することができないか、発声しても言語機能を喪失したものをいい、この「喪失」には、先天性のものも含まれ、具体的な例は次のとおりとしている。
ア 音声機能喪失・・・無喉頭、喉頭部外傷による喪失、発声筋麻痺による音声機能喪失
イ 言語機能喪失・・・ろうあ、聴あ、失語症
・ 「音声機能又は言語機能の著しい障害」(4級)とは、音声機能又は言語機能の障害のため、音声、言語のみを用いて意思を疎通することが困難なものをいい、具体的な例は次のとおりとしている。
ア 喉頭の障害又は形態異常によるもの。
イ 構音器官の障害又は形態異常によるもの(唇顎口蓋裂の後遺症によるものを含む。)
ウ 中枢性疾患によるもの。
また、申立人の申請書に添付されていた診断書・意見書によると、総括表の①障害名は「吃音症」②原因となった疾病、外傷名及び③疾病、外傷発生年月日は「不詳」とあり、④参考となる経過・現症欄には「構音機能は正常」と記載されている。
聴覚・平衡・音声・言語又はそしゃく機能障害の状況及び所見の3「音声・言語機能障害」の状態及び所見(1)家庭における家族又は肉親との言語による会話の状況(2)家庭周辺における家族以外の者との言語による会話については、「かなり難しい」との記載がある。
以上のことを前提に、本件異議申立てについて、手帳の交付に係る障害認定の適否、申立人の申立ての趣旨及び理由について検討した。
手帳の交付の対象となる障害は、上記のとおり法等に規定されているものが対象となり、一般的に障害と言われているもののすべてが対象となるものではない。こうしたことから、申立人の異議申立ての理由に「吃音症は言語障害であることは事実であり」とあるが、手帳の交付にあたっては、上記の諸規定に照らして手帳の交付対象の障害に該当するか否かを判断することとなる。
法等の諸規定により検討すると、まず、要綱第1条第2項に規定する別表1の規定に照らし、申立人については、音声機能及び言語機能そのものを喪失していないことから、「音声機能又は言語機能の喪失」(3級) に該当しない。
また、「音声機能又は言語機能の著しい障害」(4級)については、「音声機能又は言語機能の障害のため、音声、言語のみを用いて意思を疎通することが困難なもの」とされている。「音声機能又は言語機能の障害のため」については、診断書・意見書に「構音機能は正常」とされており、これに該当しないと判断した。
なお、家庭における家族又は肉親との言語による会話や家庭周辺における家族以外の者との言語による会話について、診断書・意見書に「かなり難しい」と記載されているが、4級の要件に該当するためには上記のとおり機能の障害が必要となることから、会話については「かなり難しい」とされたことのみをもって、当該等級の障害に該当することにはならない。
これらのことから、3級及び4級に該当しないとしたものであり、その判断は妥当なものである。
さらに、申立人の異議申立ての理由として、「障害の有無の判定は、神奈川県知事の裁量に委ねられている」ことを挙げているが、申立人から提起された手帳の交付申請に関する却下の処分については、現行の法等の諸規程に定めるところにより判断したものであり、特に問題はない。
以上により、原処分の手帳の交付についての却下処分に違法性は認められず、異議申立人の主張は、いずれも理由がない。
よって、原処分は適正な判断であることから、行政不服審査法第47条第2項の規定により、主文のとおり決定します。
平成21年2月17日
神奈川県知事 松沢 成文
この決定については、この決定があったことを知った日の翌日から起算して6ヶ月以内に神奈川県を被告として横浜地方裁判所に決定の取消しの訴えを提起することができます。
-----------------------------------------------------------
以上です。
決定書によると、2009年8月16日までに、横浜地方裁判所に決定の取り消しの訴状を提起すれば、神奈川県を被告とした裁判となるようです。
ですが、はたして、勝算はあるのか。。。
現行法の身障法を見直さないと現状難しいわけで、吃音症こと、どもり症の人権を認めて欲しいと、心より切に願ってやみませんけど、そもそも厚生労働省がきちんと動かないと何も改革は進まず、 吃音症こと、どもり症の人権はいつまでたっても、このままでは認められません。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)














































最近のコメント